「お前、男なら誰でも家にあげんのかよ」

「……は?」

「ヤられてからじゃおせえだろ」



お前は私の保護者かよ。

玄関に座りこんだ祐也は、はあ、と息を吐く。



取り合えず、冷蔵庫からペットボトルのお茶を出し祐也に手渡すと、


「慶ちゃん、今日集まりだよ」

「盆だからな。暇な奴等ばっかりでむさ苦しいよな~」

「もうみんな集まるし。行こ」



座った祐也に対し、しゃがんで話していた慶太郎。二人同時に立ち上がると、靴に足を突っ込みだした慶太郎は。

ダルそうに壁に手をかけて、こちらに振り返った。


「麻衣ちゃん」

「……」



何?という意味で。
慶太郎の瞳を見つめると、穏やかに口角を僅かに上げて笑う。