彼は、すぐにクラスの人気者になった。
彼の笑顔はとても爽やかで、優しさであふれながらも、子供らしさを輝かせるような笑顔だった。
サラサラの彼の焦げ茶色の髪は、どこか金色の輝きを秘めたダークブラウンの瞳にぴったりだった。
ルックスはもちろんそうだが、何より魅力的なのは、彼の人の良さだった。
きっと、困っている人は放っておけないタイプだろう。
(人に頼まれたら断れないタイプでもあるな...。)
「日葵?
ひーまーりー??
もう、日葵ったら!!」
由夏の声で、はっと我に返る。
「な、なに?」
「もう、「なに?」じゃないよー!
ジーッと小田桐君のこと見つめて、どうしたの?」
「い、いや、由夏の言った通り、なっかなかのイケメンだなーっと思って。」
「でしょ、でしょ!!やっぱり、私のレーダーに間違いはなかったのよん♪」
「ハハハ...。」
「何よ、その笑い方は。ま、いいけど?
それより、日葵が男の子のこと気になるなんて、めーずらしぃー!」
時々見せる、由夏の小悪魔的な笑顔は、なんだか背筋がゾッとする。
「そ、そんなことないよ!
ただ...ああやって誰とでも笑える人って、いいなぁーと思って。」
「ふぅーん...。」