朝の5時ピッタに起きた俺は、静かに事を済ませ、忍び足で家から出る。
家の前に出ると、ちょうどおじさんも出かけるところだった。
「おはようございます、おじさん。」
「おはよう、レオ君。
やっぱり、大きいな~。」
「一応、17歳なんで...」
そういって俺は、「すいません」と頭をかいた。
そんな俺の頭に、昨日の夜の考えがよぎる。
「あっ、そうだ。
おじさん、俺、お願いしたいことがあるんですけど。」
そういって俺は、学校でのことを説明し、おじさんと一緒に学校へ向かう。
「レオ君、日葵と同じクラスなのか。」
「はい。それで...」
「よし、わかった!
『親戚』ってことで、澤田先生に話してみるよ。」
「知り合いが近くにいた方が、安心する。」ということで、俺はおじさんに話してもらって席を変えた。
めんどくさがり屋の澤田は、あんま気にしてなかったようだし。
(作戦通りだな。)
そんなことで楽しんでいたその時の俺は、まさかこんなことが起ころうとは、思いもしなかった。