私がお風呂から上がると、強い雨が窓ガラスを打ちつけていた。
髪を拭きながらリビングへ行くと、遊んで疲れ果てたのか、レオ君がソファーで眠ってしまっていた。
「疲れちゃったんだね。」
スヤスヤと眠るレオ君のほっぺたを、人差し指で優しくつつく。
「ふっ、かわいい。」
私はレオ君をだっこして、部屋へと連れていく。
そっとベットに寝かせようとした時、大雨の空がピカッと光った。
目をつぶったままのレオ君が、私のシャツの袖をぎゅっと握る。
「...レオ、君?」
「おねえちゃん、行かないで。
ぼく、カミナリ怖い。」
私は、そんなレオ君を安心させるように、そっと抱きしめた。
「いいよ。
今日は、お姉ちゃんと一緒に寝よう。」
そっとレオ君を寝かせた私は、レオ君の横に横たわる。
毛布の中でぎゅっと手を握り締めたまま、大雨の夜、私の胸の中で、レオ君はスヤスヤと眠っていった。