「お腹、すいたねー。」
「ねー!」
スーパーの袋をおろし、玄関で砂をはらっている私とレオ君。
「でも、遊んでこんなに汚れちゃったから、先にお風呂はいろっか!」
「えっ?!
う、うん...。」
モジモジとしながら、返事をするレオ君。
(ちょっと、恥ずかしいのかな?
でも、そのしぐさ、超カワイイんですけどぉー!!)
「さ、早くお風呂入って、おいしいご飯食べよ!」
そういった私は、レオ君の手をとってお風呂に向かった。
(一応男の子だし、バスタオル巻けばいいよね。)
私は体にバスタオルを巻いて、レオ君とお風呂に入った。
「きもちぃ?」
「きもちぃー!」
私にシャンプーをしてもらって、気持ちよさそうにするレオ君。
「...このにおい。」
「ん?どーしたの、おねえちゃん。」
「ううん。
シャンプーのにおいで、ちょっと思い出す人がいてね。」
するとレオ君は、泡だらけの頭で私を覗き込む。
「おねえちゃんの、好きな人?」
「えっ///
な、なんてこと言ってるの、レオ君!」
ヘヘッと笑ったレオ君は、楽しそうに鼻歌を歌い始めた。
「ハイ、終わったよ。
先出て、パジャマ着ててね。」
「うんっ。ありがと、おねえちゃん!」
お礼をいったレオ君は、先にお風呂を出て行った。
「レオ君って...」
(子どもなのに、鋭いな...)
一人お風呂に残った私は、そんなレオ君を不思議に思った。