「あした、公園いこうね!」
「そうだね。」
レオ君に毛布を掛けてあげながら、明日の約束をする。
「じゃあ、今日はいっぱい寝て、明日いっぱい遊ばなきゃね。」
「うんっ。
おやすみ、おねえちゃん。」
「おやすみ。」
そういって部屋から出ようとした私を、レオ君が呼び止める。
「待って、おねえちゃん。
ぼく、おくすり飲んでない!」
「お薬?」
「うん。
おじさんから、もらったの。」
レオ君はベットから飛び降りて、リュックの中を探す。
「じゃあお姉ちゃん、お水持ってくるね。」
そういって私は、水を取りに行く。
(薬なんてあったんだ...。
いつの間に?)
そんなことを考えながら、部屋に戻る。
床に座ったレオ君は、緑色のカプセルの薬を手に持っていた。
「こんな薬、飲めるの?!」
「うん、大丈夫だよ。」
そういったレオ君は、私の手からコップをとって、ひょいっと薬を飲んだ。
(す、すごい!
私がこのくらいの時は、まだ液体のやつ飲んでたような...)
「ありがと、おねえちゃん。
ぼく、寝るね。おやすみ。」
レオ君は私にコップを手渡し、さっさとベットに潜り込む。
(ハーフの子って、やっぱり違うな~。)
そんなレオ君に感心しながら、私は静かにドアを閉めた。