もともと人見知りが激しい私にとって、家族の中に知らない人が増えるということは、かなりのビッグニュースである。
「心配することはない。
まだ5歳の男の子だから、かわいい弟が増えるようなもんだ。」
「大丈夫よ。きっと、すぐあなたと仲良くなれるわ。」
「子供なんですね...よかった。」
人見知りは激しいが、昔から子供は好きだった。
子供は素直だから、思ったことをそのままいえて、話しやすい。
正直、子供とはすぐ仲良くなれる自信がある。
「じゃあ、お母さん夕飯の支度してくるから、あと、がんばって。」
「うん。ありがとね、母さん。」
「これ終わったら、日葵も手伝います。」
「じゃあ、お願いね。」
そういって、お母さんは部屋から出て行った。
(どんな子だろうな。)
私は、新しい家族が増えることに少しワクワクしながら、仕事の手を速めた。