その後、フラフラと歩いた私は冬の寒さに勝てるはずもなく、その場で倒れ込んだ。
かすかに剛の呼ぶ声がしたが、気づいたときにはもう保健室のベットの上だった。
「うぅっ...」
「日葵、大丈夫?!」
真っ先に私の目に飛び込んできたのは、心配そうな由夏の顔だった。
「剛から聞いた。
あの女、なんてことするの!!
もう絶対、許さないから...」
すると保健室前の廊下から、なにか喧嘩のような騒ぎ声がする。
「だ、れ...?」
ガラッ
「日葵っ!!」
保健室のドアの開く音とともに飛び込んできた、冬真君の声。
「クソッ!入るなって...」
後からついてきたのは、剛の声だった。
「冬真、くん...?」
気の利く由夏は、私のベットから立ち上がった。
「じゃあ、またあとで来るね。
ほら、剛。行くよ。」
「でも、アイツ...」
「いいからっ!ほら、出て!!」