――― 体育祭当日。
「ちょっと、なにこれ?!」
「まさかここまでするなんて...」
私の体育着にびっしりとマジックで書かれた、あのプリントたちと同じ文字。
「こんなの、着れないじゃん!!」
「どうしよう...」
「私、誰かから借りてこようか?」
「いや、いいよ。
もう間に合わないだろうし...」
「そうだよね...
でもこれ、いくらなんでも酷過ぎるよっ!」
「由夏、私は欠席するから、由夏はもう行ったほうがいいよ。」
「でも...」
「大丈夫っ!
保健室で、おとなしくしてますからっ!!」
そういって私は、兵隊さんのラジャーポーズをした。
「うん...
私、日葵のぶんも頑張るからねっ!!」
「うんっ!
応援してるっ!!」
私と由夏は女子更衣室を出て、それぞれの道に分かれた。