――― 1日目。
「いてっ。」
上履きを履こうとした私の、足の裏に感じたチクリとした痛み。
「なに...?」
上履きの中をのぞくと、中には金色の画びょうが。
(まさか、こんなことだとは...)
こんな幼稚なイジメなら、どうってことない。
最初はそう思っていたけれど。
――― 3日目。
「ん? なにこれ...」
私の机に、大量に詰められたプリントの紙。
そこに書かれた、
『消えろ』
『最低!!』
『ドロボー女。』などの文字。
さらには机の中だけではなく、それがロッカーにも詰まっていたり。
そんなイジメが一週間ほど続き、それらのイジメはすべて、冬真君がいないときに受けているという事がわかった。
私がそれに気づいたころには、『イジメばれたら、秘密ばらす。』と、手紙で強迫までされて。
(冬真君のため...
卒業まであとちょっとだもんね。
よしっ! ガマン、ガマン!!)
冬真君が『呪われてる』だとか、『悪魔の子』だとか言われるよりは、コッチを我慢しているほうがずっとマシだ。
そう思っていると、どんなイジメも耐えられるような気がした。