「まぁ、あれからクレアはじいちゃんばあちゃんに育てられたらしいんだけどさ。
クレアのばあちゃん、自分の息子のことから、そうとう俺の母さん嫌ってたみたいだから。
クレアもいろいろ、聞いたんだろうな。親の事。」
「でもだからって、冬真君はなにもしてないのに...」
フッと笑ったレオ君の横顔は、寂しく笑う冬真君と同じものだった。
「こういう気持ちってさ、他人がどうこうできるようなもんじゃねぇじゃん。
クレアの矛先が、たまたま残された俺だったってだけのことだよ。」
話し終えたレオ君は、トンとベットから降りた。
「こんな話して、ごめんな。
ただ、おまえには話しておきたくて。」
「ううん。
こんな大事な話してもらえて、よかった。
むしろ、ありがとう。」
「あぁ。」