私のムカムカの原点は、今朝の『アノ人』であった。
――― 今朝。
「おはよう、冬真君。」
「あぁ。」
いつものように二人で登校する道のり。
さらに今日の私は、いつもよりウキウキだった。
なぜなら、昨日の日曜日は冬真君(まぁ、姿はレオ君だけど...)と二人で、あの思い出の公園に行けたからだ。
「昨日は楽しかったねっ。」
「まぁな。」
そんな会話をしていて、私はふと思い出した。
「そういえばさ、冬真君があの公園で話したことで、ちょ~っと気になることがあるんだけど...」
「なに。」
「冬真君が、
『ゲット・ビッガーには、みんな「イイナズケ」がいる。』
っていってたよね?」
「あぁ。」
「じゃあ、なんで冬真君にはいないの?」
冬真君はその質問にビクともせずに、当たり前のように答えた。
「俺にもいるけど。」
「.....え?」
私は一瞬何が起こったのかわからず、一時停止。
「なんだよ。」
「...えーっと?
いまの『イイナズケ』とは、『許』に『嫁』の『許嫁』ですかね?」
「そうだけど。」