――― ピピピピッ ピピピピッ...
「うぅ~ん...
朝...?」
私はまだ疲れが取れきっていない重たい体を、しょうがなく起こした。
「学校...って、あっ!
冬真君っ!!」
昨日の夜を思い出し、飛び上がって支度を急ぐ私。
(結局あの後、どうなったか分かんないまんまだったし...
大丈夫だったのかな?)
いつもの朝に家の前にいるあの顔が見たくって、ドタバタと家中を暴れまわる。
「日葵~、だいじょうぶー?」
2階の物音を聞いたお母さんが、下から呼びかける声がした。
「だっ、ダイジョブでーす!」
制服に着替え、バタバタと階段を駆け下りる。
「日葵、どうしたの?
女の子なんだから、もっと静かに...」
「すいません、お母さんっ!
でも今日急ぎなんで、いってきますっ!!」
「こ、こらっ、日葵!」
そんなお母さんの言葉を後にして、私はギュッと目を閉じてから家のドアを開けた。
(おねがいっ!!)