「ごめん、私なにしたっけ?

ちょっとよく覚えてないみたいで...」



「いいんだよ、覚えてなくて。

てか、思い出すな。イライラするから。」



「は、はい...。

なんか、すいませんでした...」




私の言葉に薄く目を開いた冬真君は、ふぅ~と夜空にため息をついた。




「...なんかもう、疲れた。

日葵、ひざ貸せ。」



「えぇっ?!」




私の心の準備も待たずに、私のひざに冬真君の頭がのった。

『ひざ』というより、『太もも』だ。




「あわっ、ちょっ!」



「暴れんなよ。

ちゃんと休めねぇじゃねぇか。」



「そっ、そういわれてもっ.../////」



(こんなことされたの、初めてだよぉーっ!!)




私は『初ひざまくら』をされて、どうしていいか分からなくなる。

そんな私の気も知らずに、静かに目を閉じたままの冬真君。




「...あと、緊張もすんな。

寝心地、悪くなる。」



「はっ、はいっ.../////」



(そういわれてもっ...!!)