力強い、まっすぐな眼で、私を見つめるレオ君。
でもその眼差しはレオ君のものではなく、完全に冬真君のものだった。
「とう、まっ...くんっ...」
私のその一言が合図かのように、冬真君が私の唇に、まるでバラの花びらをそっと落とすかのような優しいキスをした。
「っん...///」
いつもより長いそのキスは、いつしか『レオ君がしたキス』ではなく、『冬真君としているキス』になっていた。
冬真君の唇がそっと離れていくのも、寂しく思えてしまう。
「...呼んだろ、俺のこと。」
「う、うん.../////
今日は待たせちゃって、ゴメンね。」
「...待ってねぇよ、別に。///」
そういって顔を横にそらす、冬真君。
(初めて見た...
冬真君の照れた顔、カワイイかも。)
「ふふっ。」
「なっ...
なに笑ってんだよ、この泣き虫めが。」
そういった冬真君は、私の頭にコツンと優しいゲンコツをした。
「イテテ...」
「ほら、立て。
おまえに話しとかなきゃいけないことがある。」
立ち上がった冬真君が、私に手を差し出した。
「うんっ。」