――― ブランコ、すべり台、ベンチ。
いますようにと覗いた場所には、必ずレオ君の姿はなかった。
(もう、限界なのかな...)
隅々まで探しまわった私が立っていたのは、あの日レオ君と遊んだ砂場だった。
あの日のレオ君の無邪気な笑顔や、冬真君が私をまっすぐに見つめる顔。
さまざまな彼の表情が、私の胸を締め付ける。
私は心も体も力尽き、しゃがみ込んだ。
さっき乾いた涙がまた、溢れ出しては止まらない。
「なんでっ...
なんでっ、行っちゃったのぉっ...」
ぐしゃぐしゃになる自分の顔を、両手で覆って泣きじゃくる。
(もう、会えないかも...)
「なにしてんの?」