「ッんぐ!!」




いきなり両手で顔面を突き飛ばされ、思わずマヌケな声が出る。




「ごっ、ごめんなさい!!

冬真君、大丈夫?!」



「いってぇ~...

いきなり、なにすんだよ。」



「だって、冬真君がいきなり、変なことするから...」




俺はジーンとくる鼻をさすりながら、眉間にしわを寄せた。




「変なことじゃねぇだろ。

キスだよ、キス。」



「き、キスって、ここ学校だよ?!」



「誰もいねぇから、大丈夫だろ。」



「そういう問題じゃなくって...///」




そういった日葵は、困ったような顔をしてモジモジとする。




(気持ちの問題...ってヤツか?

ほんと、女ってのは分かんねぇな...)




せっかくのキスを遮られ、俺は少し不機嫌になる。




「あぁ~、もう5時15分だよ~。

ほら、帰る支度すんぞ。」



「う、うん...」