驚いた夫婦は急いで我が子のもとに駆け寄った。
異常に早い心臓の音のあと、自分の子が少し縮んで小さくなっていった。
そんな不可解な現象を目の当たりにして、自分の目が信じられない夫婦。
急いで医者に診てもらったが、医者は「別に健康的だ。」と言い張る。
その後もすくすくと育つ我が子は、朝は普通の子どもでも、夜になると5歳ほどの幼児に戻ってしまう。
二人は我が子のためと、様々な治療法を試したが、どれも治すことはできず。
いつしか話は広まり、医師たちはその子を
『Get Bigger Child〈ゲット・ビッガー・チャイルド〉』
つまり、『大きくなる子ども』と呼び始めた。
我が子の謎の治療不可能な病に、頭を抱えて泣きじゃくる母親が思わず叫んだ。
「なぜ私たちの子がこんな目に...
これは何かの呪いなの?!」
妻の一言に、ハッと反応した夫の頭にあの言葉がよぎった。
『子どもなんて、大きくならなければいいのに。
そしたら私も、お母さんやお父さんと一緒にいられる...』