「子どもなんて、大きくならなければいいのに。
そしたら私も、お母さんやお父さんと一緒にいられる...」
そのままアンナは眠るように目を閉じて、天国へと旅立ってしまった。
そんなアンナの言葉に、「きっと病で狂ってしまっていたんだろう。」と、その時夫婦は気にもとめていなかった。
が、それから4年、5年と月日が過ぎ、夫婦の間に生まれた子も6歳になったある日。
子どもに服を着せていた母親が、自分の子の異変に気づいた。
「この子、朝は服がピッタリなのに、夜になると服が少し大きくなってるわ...」
妻は夫にそのことを話したが、「きっと気のせいだろう。」と夫はとくに気にしなかった。
だが、あくる日の夕暮れ。
リビングでおもちゃを遊んでいた子が、「ウッ」と何か苦しそうに床に突っ伏した。