(なっ、なんて人!

「大丈夫?」って、あなたが私をひっかけたんでしょ!!)



「大丈夫なわけ、ありますかっ!!」




たまらず私は、心の叫びを口に出してしまう。

そんな私の言葉に、怪しくニヤッと笑みを浮かべる冬真君。




「やっぱり、具合悪いんだね。

だから足元がふらついて...」



「そうじゃな...」




私がいいきれる間もないまま、私の体は宙に舞う。




「なっ、なに?!」




軽々と私を持ちあげた冬真君は、本物の王子様のような笑顔で微笑む。




「危ないから、俺が保健室まで連れてってあげるね。」



「そっ、そんな! 降ろしてっ!!///

由夏っ、助け...」




そういって私は由夏に助けを求めようとしたが、オタクスイッチがON済みの由夏は、もうホヤホヤの笑顔でウットリとしていた。




「はぁ...微笑ましい♡

どうやら私は、邪魔者のようですわね。

では、失礼~。ふふっ!」