「も、もう全部わかったからっ!!
おやすみなさいっ!!/// 」
もうそこで気絶してしまいそうな私は、無理やり毛布を冬真君にかぶせた。
「んぐっ!
...ちょ、おいっ、日葵!!」
そんな冬真君の声も届かぬうちに、私は部屋から逃げるように飛び出した。
バタンと自分の部屋のドアを閉じたとたんに、足がすくんで座り込む。
自分の唇にそっと触れると、まだ冬真君の唇の感触が残って、離れない。
「...キス、された。」
やかましい胸の高鳴りは、考えれば考えるほど、大きくなっていく。
(ファースト、キス...。)
「...よけい、話しづらくなるじゃん。
冬真君の、...わがまま。/// 」
もう、どうにもならない自分の気持ち。
私は完全に、冬真君に恋をしている。
(...やっぱり、好きなんだ。)
その夜は、治まらない胸のドキドキと、残された唇の感触で、私には眠ることなどできなかった。