ベットまでレオ君を送り、そっと毛布を掛けてあげる。
部屋の明かりはつけていないので、月光だけが窓からさしていた。
「で、教えてくれるんでしょ。
理由。」
「あぁ、そうだった。」
そういったレオ君は、むくりと毛布から出て、体を起こした。
「...って、そんな遠くにいたら、言いづらいだろ。
もっとこっち来いよ。」
ベットの足元のほうに軽く腰を掛けようとした私を、レオ君が呼ぶ。
「でも...」
「こんな体で、俺に何ができんだよ。
いいから、早く来い。」
「...はい。」
私はトボトボと歩いていき、レオ君の隣に腰掛けた。
「で、なに?」
「...から。」
「えっ、聞こえないよ。」
私は耳を傾けて、レオ君のそばに近寄る。
「...すると、...から。」
「ゴメン、もうちょっと大きい声で...」
そういって私が、さらにレオ君に近づいた瞬間、後頭部をガッと掴まれた。
(えっ...)
そのまま私の顔は、レオ君の顔へとグッと引き寄せられる。
あと何ミリかのところで、ピタッと止まった私とレオ君のキョリ。
私の瞳に、レオ君の水色の瞳が映される。