完全に目が泳いでいる私の顔を、レオ君が両手でガシッとロックする。

私の目の奥の真実を貫こうとでもいうような目で、ジッと見つめるレオ君。




「もう、ここまで白状したんだから、言え。」



「は、はい!

...その~、冬真君の言葉がちょっと、気になりまして...」



「なに、言葉って?」



「その~、

『俺、彼女とか作れないんだ。』っていうのが、チョット...」




シュンと小さくなる私に、耐えられなくなったレオ君は思わず噴き出した。




「...クッ、

ハハハハハッ!!」



「なっ、なに笑ってるの?!」




お腹を抱えて笑うレオ君に、私はムッとする。




「そんなことで悩んでてさっ、

お前、なんの心配してんのっ?」



「えっ?」




キョトンとする私に、小さなレオ君が呆れた顔をする。




「だからさぁ...」



「なに?」



「だからぁ、

お前がその言葉で悩んでる理由、わかってんの?」



「えっと~...」



(...そういえば、なんでだろう?)




レオ君の言葉に、まじまじと考えさせられる私。

そんな私に、なんとも完璧なドヤ顔というドヤ顔をするレオ君。




「教えてやろうか、理由。」



「うん。教えてください。」



「それはな...」




そういったレオ君が、小さな両手で私の顔を包み込む。




「お前が俺の事、好きだからだよ。」



「...えっ?」



「そうじゃなきゃ、俺に彼女作れない理由なんて、気にすることないだろ?」



「そ、そんな!///」




ヘッと笑ったレオ君は、赤らむ私のほっぺたを優しくポンポンとする。




「理由、教えてやるよ。

ベットまで送れ。」