私はたまらず、ギュッとレオ君を抱きしめた。




「ゴメン、レオ君!」



「ひ...まり...?」



「私、見ちゃったの!

冬真君が、告白されてるとこ!!」



「...えっ?」




私の思いがけない告白に、キョトンとするレオ君。




「...告白って、体育館裏の?」



「...うん。

たまたま杉田先生に用があって、体育館に行ったら見ちゃって...」



「そんなことで、避けてたの?」



「...うん。

それ見ちゃってから、なんだか話しづらくなっちゃって。」




フッと笑ったレオ君が、私の体をそっと抱きしめた。




「そんなことかよ。

俺、もっと大きいことかと思ってた。」



(あっ、私、言っちゃった...)




今さら我に返った私は、冬真君の『聞き出す』の罠に、まんまと引っかかっていた。




「...あれ?」




しばらく私を抱きしめていたレオ君は、そっと私の体を離して、不思議そうな顔をして私を見つめる。




「でも、その告白、俺フったよな?」



(げっ...)



「そ、そーなんだよねぇ~...」



「じゃあ、なんで日葵が悩むんだ?」



「その~...」



(言わなきゃいけないのか?!

あの『チャラ男』の話を...)