「でも、どうやって、来たの?
今日平日で、大学だってあったしょ。」
照れ隠しに前髪を触りながら、そう言うと。
ポンと、頭に手を置かれた。
「講義終わった瞬間、ダッシュで駅まで行って特急で来た。
尋、真面目だからサボるのとか嫌いだからね、俺も見習おうと思って。
また、これから夜行で帰るよ。」
…そっか、400㎞は遠いけど会えないわけじゃない。
私たちは、織姫でも、彦星でもないのだ。
「…太一、好きだよ。
遠距離だけど頑張ろうね。」
そして、二人で顔を見合せ、笑った瞬間。
流れ星が見えた気がした。
end