大声を出す翔太君。
いつも穏やかな翔太君が大声を出している。

私が悪いのか。

そこで初めて気がついた。
そうだよね、私は仁君の彼女なんだから 他の男子のところに行ったりしちゃ駄目なんだよね。

「ごめん……、私 仁君のところに戻るね。
本当、ごめん。」

「待って。」

有言実行、言った通りに仁君の家に戻ろうとして 立ち上がったところを翔太君に呼び止められた。

「どうしたの⁇」

「やり直せたらいいのにな、俺たち。」

翔太君の弱いつぶやき。

「でも、ニセモノ彼女でいることは辛いから。」

私は翔太君を見て、ニコッーと笑ってから 翔太君の部屋のドアへと歩いていった。