「はぁ?またかよ。おまえなぁ、毎日毎日忘れもんするのやめろ。

ていうか、おまえは数学を特に忘れすぎだ。確か一時限目数1だろ。」




「もー、うるさいなぁ。数学嫌いなんだもん、しょうがないじゃん。」




……なんもしょうがなくねぇよ。




「あのな、うるさいっておまえのためにいってんだぞ。成績下がるぞ。」




ブーブー文句言ってくる三浦と言い合ってると先輩が俺の制服の裾をつかんだ。




「先輩、どうかしました?」




「う、ううん!なんでもないよ…」




そういう先輩の顔はなんだか泣きそうで。



すると三浦は何かを察したようにニヤリと笑った。




そして俺の耳元で先輩に聞こえないような声で話す。