「近くをぶらぶらしよっかなって思ってたところだしいいね。いこ。」






「よかった!実はわたしが考えた作戦の1つなの!圭に怒られるの本当に怖いからさ。」






「どうゆうこと?」






「服を見にいきたかったから出かけちゃったって言えば、誤魔化せるかなって!」







「あははっ。ふーん…玲蘭もそっちの方に頭が効くようになってきちゃったな。」





会計を済ませ、近くのビルに入り服屋を見て回る。





「わ、可愛い〜。やっぱり今はーーーーでーーーーが流行だよね。組み合わせる色はーーー。」






さすがモデルと言わんばかりのファッション知識を語り続けている。





「こういう色のインナー持ってないからせっかくだし買ってみようかな?わあ、あの店員さんが着てる組み合わせめちゃくちゃ好みなんだけど!」




服が好きなんだな。新たに玲蘭の一面を知り嬉しく感じていた。




「…はっ!ご、ごめ…。」





ふと、1人で喋り続けてることに気づいたようでペコペコ頭を下げる玲蘭。






「いいよ、俺も勉強になるし。流行りをおしえて。」






「わあ〜帝くん…そりゃほんとモテるわけだよね。」






「え…?いきなり何?」





「たまに意地悪するけど、やっぱり優しいもん!そりゃ女の子が周りにたくさんいてくれるわけだよ〜。」





「…そう?」





俺のことを褒めようとして言ってくれたんだろうけど、俺が他の女といても気にしないかのように聞こえる。





何度かデートを重ねても、まだまだ近づけていないんだな。