「実はもう気になってますけどね、はは。」
「「えええっ!?」」
わたしとお母さんが同時に声をあげる。
「気になってるっていうか、好きだなって。」
「えええ、えっ!?ちょっと…ええっ!うそ!きゃー本当!?」
お母さんは顔を赤くしながら混乱している。
そんなわたしもびっくりしてなにも言えず固まっている。
「ッ!!あんた、何言ってんの!?」
圭はこの前よりも、もっと低い声で帝くんの服をググッと掴み睨みつけていた。
「なにって、玲蘭が好きだって言ってんの。」
帝くんがわたしの目の前にしゃがみ、目線が合う。
「信用ないだろうけど、本当だからね?」
「…っ。」
ドキドキが頭のてっぺんまで鼓動が届く感じ。
帝くんが優しく微笑み、ほっぺに柔らかい唇が触れた。
「「!!?」」
「あらあらあらあら…ちょっとどうしましょう!!」
「あ、目の前ですみません、玲蘭が可愛くて。」
「きゃーっ!!ううん、いいのよっ!全然いいの!むしろ帝くん、ありがとう!!」
「あははっ外で長々話してしまって申し訳ないです。」
「いえいえこちらこそ家に上げずにごめんなさいね。今度ご飯でも食べに来てね。」
「いいんですか、ぜひ行かせてください。では失礼します。じゃあね、玲蘭とそっちの弟さんも。」