「帝くん今日もまた途中で帰ることになってごめんね?…でも今日もほんとすっごい楽しかったよ、ありがとう!」
「ん、よかった。つか家まで送るから。」
「ええっ!申し訳ないよ!それに帝くんといたって圭が知ったらまた怒るし…。」
「偶然会って、仕事の関係で話してたとでも言えば問題ないっしょ。ほら、いこ。」
だ、大丈夫かなぁ…。
「帝くん…色々ごめんね?」
「ふっだから大丈夫だって。」
わたしの頭をポンポンして、笑いながら帝くんがそう言った。
ドキッと心臓がはねた。
…わ、まただ…。
「何度も言うけど、俺が誘ったんだし気にしなくていいから。」
「う、うん…ありがとう。」
再び感じた感覚に悩んで歩いていると、家に着く最後の曲がり角のとこまで来ていた。
そして、角を曲がると…。
「っは!!お姉ちゃぁぁん!遅かったから心配した……って、は!?なんでまたコイツと一緒!?」
圭が家の前で待っていて、わたしと帝くんが見えた瞬間、勢いよくわたしたちの方に駆けてきた。
「あ、帝くんはその…「確認したいスケジュールあって、玲蘭に連絡したら駅に1人でいるって言うから送迎ついで。外でそんな騒ぐなよ、うるせぇ。」
す、すごい…すらすらとそんなウソを途端に思いつくなんて。
「それ急ぎのこと?休みの日にまで…配慮がないなぁ。」
帝くんの話しを信じてくれた感じだけど、またもや2人はピリピリしている。