「へぇ…いいんだ。…味は?決まってんの?」
「うん!それは決まってる!おにぎりはシーチキンでサンドイッチはたまごとハムレタスのセットのやつ!!」
「即決じゃん。そこは悩まないんだ。」
「うん!圭が作ってくれるの時はこれがセットだから。」
「はぁ…またあいつの話しかよ。」
おにぎりとサンドイッチを取ると、レジに向かう帝くん。
「え?私がお金払うよ!わたしが食べたいのだもん!」
「俺が寄ろうって言ったんだからいいんだよ。」
「え、でもいいの?…あ、ありがとう。」
さすが帝くん…エスコートも慣れている感じ。
買ったご飯を手に駅のベンチに座る。
「実はね、コンビニのおにぎりとサンドイッチ初めてなんだ!わあ、美味しそう〜!」
「普段はあいつが用意するからだろ?もう惚気は十分だわ。」
「惚気って……あれ、うまくおにぎり半分ずつにできないかも。あ、一口ずつ食べていけばいっか!」
「…は?」
「わたしもお腹ぺこぺこだからさっそく、いただきます〜!わぁっ美味しい!海苔がパリパリ〜!はい、帝くんどうぞ。」
「…なにも思うことないわけ?」
「えぇ?」
「ないんだな、じゃあいいけど。」
そうして順番に2人で食べたあと、電車に乗り込んだ。
「ふ〜満たされた〜。美味しかった!帝くんありがとうね!」
「ん。終わったことだから言わせてもらうけど、さっきの間接キスだとか…そういうの気にしないわけ?」
………かん、せつ…キス。
カンセツ…キス…間接キス!!?
「そそそっそっか!!うわあ、ごめんね!?」
「ふはっ…やっぱ気づいてなかったんだ?」