……わぁ。帝くん、本当にアドリブがすごいなぁ。
「あぁそっか…レイカちゃん高校生だったね。じゃあ残念だけど、また今度声かけさせてほしいな。連絡先だけ交換できるかな？」
「は、はい！」
帝くんから渡された社用の携帯で坂崎さんと連絡先を交換して、お別れする。
それにしても、帝くん…説得力があって嘘っぽくない設定をよく瞬時に考えて言えるものだなぁ。
帝くんのほうが演技が天職なんじゃ…？
「…ってことで、玲蘭急いで。副社長には迎えはいいって連絡してるから。」
「あ、うん！わかった！着替えてくるね！」
どんなご褒美なんだろう？
せっせと急いで着替える。
「帝くんお待たせ！終わったよ！！」
「早いじゃん。それじゃとりあえず駅に行くから。」
「電車で行くんだね、遠いの？」
「そんなに遠くないけど、歩ける距離じゃない。タクシーでもいいけど時間あんまないから電車で行こう。」
えーどこだろう？
あ〜ワクワクする〜！！こういうの初めてだもん！！
「玲蘭、悪いけど腹減ったからコンビニよっていい？」
「もちろん！じゃあわたしもなにか買おうかな！おにぎりがいいかな、サンドイッチがいいかな……うーん、どうしよ。」
「そんなに悩むならどっちとも買えば？」
「どっちかにしないと食べきれないよ〜。」
「じゃ、俺と半分ずつにする？」
「あっなるほど、そうしよっかな！！」
