ーーーー…そうしていつの間にかもう夕方。
「……うん、オッケー!!」
「「「お疲れ様でしたー!!」」」
「あっ、ありがとうございました!!」
「レイカちゃん、お疲れ様。びっくりしたよ、噂どうりカメラ向けると雰囲気変わるね。ぜひまた声をかけさせてね。」
「そ、そんなそんな!周りの方々が素敵で、今日1日で演技にとても魅了されてしまいました…ぜひよろしくお願いします!」
優しい人たちばかりの温かい現場で本当によかった。
緊張もしたけど、楽しかったからあっという間に時間が過ぎてしまった。
「玲蘭、お疲れ。」
「あ、帝くん。ありがとう!」
「さっそく、ご褒美の件だけど…ちょっと急げる?」
「えっ!今からさっそく!?…うん、急ぐ急ぐ!」
なんだろう…?
「副社長さんには…「あぁっいた。レイカちゃん。撮影お疲れ様。」
このドラマの主演俳優、坂崎さんから声がかかった。
「あっ、はい!お疲れ様でした!」
「演技が初めてとは思えないくらい、めちゃくちゃ良かったと思うよ。NG1回もなかったじゃん。天職じゃない?」
「い、いえいえいえいえ!そっそんなこと全然ないです!」
「あはは、謙遜しちゃって。それでさ、このあとレイカちゃんの初ドラマ出演を祝って打ち上げでもどうかなと思うんだけど…どう?」
「えっ…あっ、えっと……。」
どうしよう、この後は帝くんと…。
「横から申し訳ないです。はじめまして坂崎さん。レイカのマネージャーの松野です。お誘いありがたい限りですけど、レイカ、こう見えて高校生ですから夜の外出は事務所としてセーブしてるんですよ。」