「それ、誰とつけるの?」
痛んだ胸がだんだん痛みを増していく。
「ん?これ?理菜とつけるんだよ笑」
「え?うち?」
「そーだよ笑」
「誰とつけると思ったんだよ」と言って海斗は笑い出した。
その瞬間、さっきまでの胸の痛みがすうっと消えた。
なんだったんだろう。
「やだった?」
「ううん!全然!」
「じゃ、おれ買って来るわ!」
そう言って海斗はレジに向かった。
変なのー。うちらカップルじゃないんだよ?
なのにペアのネックレスとか。
しかもハートの形…。
でも…嫌ではなかった。
私はまだこの時、私の海斗への気持ちに気づかないでいた。