楽器の準備を終えた私は職員室にいる顧問の篠塚みか先生に指示を聞きに行った。

「失礼します。吹奏楽部三年の杉宮理菜です。篠塚先生に用があって来ました。」

入り口でそう言うと私は通り過ぎる先生と軽く挨拶を交わしながら篠塚先生の元へ歩いた。

「こんにちは。」

「理菜、こんにちは。指示を聞きに来たんだよね?」

「はい、そうです。」

「じゃあ、今日は基礎トレ基礎練やって個人とかパートとかセクションで練習しててくださいね。行けたら様子を少し見に行きますね。」

私は「分かりました。」と言うと職員室から出て部室へ戻った。