あともう少しで私の番だ。

「杉宮理菜。」

「はい。」

少したって私の名前が呼ばれた。

緊張しながらも転ばないように慎重に前へ進む。

やっとの思いで壇上に上がると、校長先生から卒業証書をもらう。

「卒業おめでとう。」

「ありがとうございます。」

卒業証書を渡しながら小声で言う校長先生に私も小さい声で返事を返した。

校長先生からもらった卒業証書には私の名前が書いてあって、私がまだ続くと思っている中学校生活の終わりを表す。

その文字を見ると悲しくなってくる。

私は静かに校長先生に向かってお辞儀をすると壇上から降りた。