「俺にも勉強教えろよぉー!!」

「えー!?海斗もかい!」

「俺数学わかんなーいんだけどー!」

「はいはーい。教えるから!」

「サンキュ〜!」

海斗は笑顔で私に笑いかけると机に教科書やワークを出し始めた。

教科書にはたくさんの付箋紙がついてる。

まさかとは思うけど…。

「この付箋紙のついてるとこ、全部わからない訳じゃないよね?」

「え?そーだけど?」

「えぇっ!?これほぼ全部じゃん!」

私が驚くと海斗は危機感がないのかケラケラ笑い始めた。

いや!笑い事じゃないんですけど!!
もうすぐ受験なんだけど!!
まぁ…ちゃんと付箋紙をつけて分かりやすくしてるのはえらいとは思うけどね…。

結局私は朝の会が始まるまでの30分間、海斗に数学をひたすら教えた。