りんかと帰り道を歩いていたとき。

私に突然異変はやってきた。

「うっ…。」

「え!?どーしたの!?」

急に頭に強く鈍い痛みを感じた私は、その場に立ち止まり頭を強く抑えた。

それにすぐ気がつき私に慌てて駆け寄るりんか。

一定のリズムで痛む頭。

心臓の心拍数と同じようにズキズキとした痛みは時間とともに増していく。

「…い…痛い…。」

「どこが!?」

私がなんとか言葉を発するとりんかはすぐに私に返事を返した。

「あ、頭…。」

体を一生懸命保とうとしても頭がフラフラして私はついに倒れこんだ。

な、なんで…?

こんな頭痛…初めて…。

「誰か…!!助けて!」

倒れこんだ私の体を抱き締めながらりんかは叫んでいる。

その声はアンコンの本番前の時より震えていて、目は少し涙ぐんでいる。

ごめんね…。りんか。
心配かけちゃった。

「おい!理菜っ!!!」

「か、海斗ぉ!!」

「おい!しっかりしろよ!どーしたんだよ!?」