「理菜ーりんかー!おはよー!」

りんかと話しながら教室に入ると何人かのクラスメイトが挨拶をしてきた。

「おはよ!」

「おはよぉー!」

私とりんかが返事を返すと一人の女の子が私に近づいてきた。

「ねぇ理菜!今日の理科の宿題やってある?」

「もちろん!」

「お願い!見せてぇー!」

そう言って宿題を見せてと言ってきたのは関口晴海。

晴海は学年でビリに近いほどのお馬鹿さん。

だから宿題も分からずやってこないことが多い。

「もぉ、晴海いい加減勉強しなさい!」

「うぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?」

「もうすぐ受験でしょ!」

「だってぇ…分かんないんだもん…。」

「ったく…。これから毎日分からないところは私が勉強教えてあげるから。」

私がそう言うと晴海は目をキラキラと輝かせ、私に「ありがとう!」と言って抱きついてきた。