私も思ってた…。
先生は私の運命の人なのかな。って。
「…私もです…。」
「え…?」
「私も…先生は私の…運命の人なのかなって…思ってました…。」
改めて口に出すとすっごく恥ずかしくて。
だんだん声が小さくなっていってしまった。
最後まで聞こえなかったかな?と思うくらい。つい恥ずかしくてうつむく私。
あれ?なんか反応ないんだけど…。
もしかして…ひかれちゃった!?
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!
どうしようっ!!
そんなことを脳内で考えていると
「俺ら…運命だな…!」
その言葉にうつむいていた私の顔が上がる。
私と目があってニカッっと笑う先生の顔は無邪気で可愛らしかった。
「そうですね。」
先生に会う前はすっごく緊張していたけど、いつの間にかその緊張はほどけていて。自然と笑えるようになった。
「俺はその日が来るのを楽しみにしてるからな。」
このフレーズ…。
お墓の前で手をあわせて理菜に声をかける時に海斗が言ったセリフだ…。確かその次は…。
「また逢う日まで…。」
私と先生の声が見事にハモった。
お互いの顔を見てフッと自然に笑いがこみ上げてくる。
その瞬間ー。
私と彼の運命の歯車がゆっくりとだけど動き始めたー。