私が何を言おうか迷っていると先生が口を開いた。
「映画…見たんですね。」
そう言って先生は私の持っているチケットをスラっと長い人差し指で指差した。
そこには
「また逢う日まで 13:00〜14:50」
と書かれた映画のチケットが私の手に握られていた。
「はい…。見ました。」
「どうだった??」
ニコニコ笑顔で話しかけてくる先生。
私は
「感動しました。」
と伝えた。
そして次に
「あの…この小説を書いたのって…先生ですよね??」
と言った。
すると先生は
「そうだよ。」
と、私に返事を返した。
「このまた逢う日までの小説を書いたのは俺だ。前、話したことあったよね?主人公の理菜は俺の彼女。」
「やっぱり…。」
「俺さ…凛奈さんの名前を聞いた時、この子はもしかしたら…理菜の生まれ変わりなのかな…って思ったんだ。」
「私が…理菜さんの…?」
「あぁ。まつげが長くて髪はミディアムより少し長いくらい。白い肌にきれいなピンク色の唇。ほんとにそっくりだよ。」
うちは理菜さんを見たことがないから分からないけど、彼氏である先生が言ってるんだからよほど似ているのだろう。
「私が理菜さんの…生まれ変わり…。」
「あぁ…。」