「あ、もう最後のページになっちゃったぁー。」

ペラペラページをめくっているといつの間にか最後のページになっていた。

「最後は…「また逢う日まで」を書いた人の作者紹介みたいなやつだ!」

ふーん。この小説を書いた人かぁ。
ちょっと興味あるかも。

そう思ってのぞきこんだページ。
そこには顔写真や名前、性別、誕生日、血液型、出身地などが書かれていた。そしてこの小説を書いたきっかけのようなものも。

顔写真を見ると何故か知っているようなそんな感じがした。

あれ?この人どっかで見たよーな…。
どこだっけ?すれ違った人とか??
いや。すれ違った人一人一人覚えてるわけないし。

よーく考えてふと浮かんできた言葉。

「俺はなんと医者になったんだ。」

映画で亡くなった理菜の墓の前で手を合わせてそういった海斗。

医者…??

そうもう一度心の中でつぶやいた瞬間ー。

私の中ですべてが繋がった。

「由梨愛!ごめん!うち寄るところできちゃったからもう降りるね!!」

「え!?あ、うん!おっけ!」

由梨愛は突然のことで驚きながらも返事を返してくれた。

ちょうどタイミングよく電車が駅で止まったので私はバス停まで走った。