「うわっ!女子多っ!!!」

劇場に入るとそこには女子女子女子。
男子がこの世に存在していないのかと思ってしまうほどだった。

「由梨愛、席何番?」

「うーんと…。Gの7とGの8だよ!」

私と由梨愛は少し歩いて席を見つけると椅子に座った。

「あ〜!!!楽しみすぎるー!!!」

「由梨愛、落ち着きなってぇ。」

椅子に座りバタバタと足を動かす由梨愛に私は声をかけた。

「分かった!ひっひっふぅ〜。ひっひっふぅ〜。」

「いや、それ出産する時だから。」

私がツッコミを入れると由梨愛がへへへと笑う。

何気にこういう時間がすごく幸せなんだよね。

そう思った時、映画のスタートを知らせるかのように証明がゆっくりと落ちた。