舞台袖に楽器を出して順番を待つ私達。
そしてついに私達を紹介するアナウンスが流れた。
『次は24番、桜木中学校による木管アンサンブルです。』
私達は急いで舞台袖からステージへ移動した。ゆっくりと転ばないように階段を一段一段登っていく。ステージは広くりんかたちとの距離が遠くなった。
ビーーーーっという音と共にステージの幕が上がり眩しいほどの照明がつく。
ついにこの時がきたのだ。
今までの辛い練習を思い出し、つい涙が出そうになるのを必死に我慢して私達は精一杯、今まで以上に最高の演奏をしてステージから降りた。