「あれ人気ありすぎてやばいんでしょ?」
という言葉を脳内で何度も再生してニヤける俺。

え?なんでニヤけるかって?
そりゃあもちろん俺が『また逢う日まで』の作者だから。

お医者さんが彼女のことを思って書いた。って言うのは俺が理菜のことを思って書いたっていうこと。

医者になる前、俺は高校卒業前にこの小説を書くきっかけに出会った。それは俺がいたクラスでのできごとだった。ある男子と女子が大喧嘩をした。この二人は仲のいいカップルだったんだけど彼氏の浮気に気づいた彼女が大激怒。彼女である女の子が彼氏である男子に「死ね」って言ったのが俺が小説を書こうとした理由。

普通、大切な人に死ねとかゆーか?

俺はその言葉を聞いてすぐそう思った。
少しうざいとかムカついたりしただけですぐに「死ね」と軽々しく口にする人たち。
理菜のことがあってから俺は軽々しく「死」を口にする人が嫌いになった。

ほんとは思ってもいないのにポロリと言ってしまった言葉が相手を傷つけることだってある。人が傷ついていると分からずに「ブス」「きもい」「うざい」「むかつく」「死ね」などの言葉を相手に向かって言う。それは時には人をたくさん傷つけ、最悪自ら死を選ぶ「自殺」という最終手段を使い、自ら命を経つ人だっているだろう。だから俺はこの小説を読んでたくさんの人に「死」の重みについて知ってもらいたいと思った。

もちろんこのことについてちゃんと見直す機会をくれたのは他でもない理菜だ。だから理菜には感謝してる。