手紙を読んだあと少し理菜との思い出を振り返ってもたくさんのことがあった。

辛かったこと。
楽しかったこと。
悲しかったこと。
面白かったこと。
ムカついたこと。

でもどんな時でも楽しかったのは事実で。
思い出すだけで涙が出てくる。

それでも…。
それでも私達は前に進まなければならない…。
どんなに辛くても。どんなに悲しくても。
前に進まなければいつになってもその場所で立ち止まっているだけになってしまう。
理菜との思い出を忘れないように心の中にしまいこんで…。

「…海斗…。」

「…ん?」

「うちはもう泣かない。前に進むよ。理菜が応援してくれたうちの将来の夢を叶える。」

そう言った私を海斗は優しい眼差しで見て微笑んでくれたー。