でもごめんね。

声が出ないの。

ほんとは声を出して海斗に。りんかに。お母さんに話しかけたい。

それなのに手も足も体全部が動かないの…。

もう…死ぬのかな。

視界がグラグラゆがんでくる。

「理菜…理菜…!!」

みんなの声が遠ざかってく。

私は精一杯の力で最後に笑顔を作った。

引きつっていたかもしれない。

でもこれが私の出来る最後の笑顔。

りんか…お母さん…そして海斗…。

今までありがとう…。

そして私はゆっくりとまぶたを閉じたー。