今の私にはそんな力残っていなかったんだ。

「りなぁ…りなぁ…。」

「理菜、しっかりしろよ…。」

いつもは元気な海斗も今日は静かだった。

「理菜…。理菜…。」

お母さんは涙をこぼしながら何度も私の名前を呼ぶ。