私はまた不意に外を見てしまった。 閉まった窓にはたくさんの水滴がついている。 「雨…降ったんだ…。」 「そうなのよ…。理菜が寝たのと同じタイミングくらいに雨が降り出してきたのよ。」 「なにそれ…。すごっ…。」 「そうよね。」 クスクス笑うお母さん。 でも私は笑えなかった。 ある事がずっと気になっていたから。