「理菜、どうするの?」

海斗が帰ったあとに部屋に入ってきたのはお母さんだった。

「何が?」

「りんかちゃんよ。腫瘍のこと言ってないんでしょ?」

「うん…。」

「正直に言ったほうがいいんじゃない?」

「だめだよ。心配かけちゃう…。」

私がそう言うとお母さんは「そう…。」といって私の病室から出て行った。